チェルタルドからの櫻便り

群馬県甘楽町と姉妹都市であるトスカーナ・チェルタルド。
この町に住む本会会員・稲葉美代子さんより、嬉しいご連絡をいただきました。

甘楽町はチェルタルド市と文化、教育、経済交流を通じて長年親交を深めていらっしゃり、今年は姉妹都市締結35周年を迎えられます。
稲葉さんは、イタリア・チェルタルドで甘楽町海外駐在員をお勤めになっています。

この櫻は、甘楽町とチェルタルドとの長年の姉妹都市を祝して、本会より2015年春にお送りさせていただき、しばらくの間稲葉さんのご自宅でお世話をしていただき、
同年の12月に、プレトリオ宮殿の中庭に寄贈植樹されました。そして、この櫻子が、生まれてからはじめてこの春に花を咲かせました。健やかに、大きく育っている様子が伝わってきます。

稲葉さんより、チェルタルドから櫻便りとお写真を頂きましたので、
下記、ぜひご一読ください。

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奇跡の花 ~待望の初開花に寄せて~

こちらイタリアトスカーナ州では、波打つように広がる丘陵地が一面緑に覆われ、そこに黄色い 野の花が咲き誇り所々に真紅のケシの花が咲く美しい春の田園風景が眺められる頃となりました。
州都フィレンツェから数十キロのところに位置するチェルタルド市。私が暮らすこの土地に 2015年春、日本の櫻の種から生まれた一本の苗木が日伊櫻の会の心温まるご厚意により寄贈されました 。

あの日以来ずっと櫻子のことを見守って参りました中、3年目の今春に待ちに待った待望の花が 初めて開花しました!
遅咲きタイプで自身の人生と重なり合う櫻子の姿、近年見舞われた記録的 酷暑や少雨の異常気象に負けず幾多の困難を乗り越えて小さな白い花を咲かせた櫻子を見て、感涙がこぼれました。
私にとっては我が幼子の成長を見守ってきたような存在です。お花は来年かな、と思っていた中、でももしかしたら咲いているかもしれない、という胸騒ぎを感じ様子を見に行き、奇跡の花が咲いている様子に凛とした美しさを感じました。
勇気と希望の花のように思えました。私達の櫻子に健やかな成長を願う心温まる気持ちを寄せて下さる多くの方々のハートが櫻子に届き支えて下さったおかげだと思っております。

「置かれた場所で咲く花は強く美しい!」の如く、群馬県甘楽町とイタリアチェルタルド市の友好親善大使のシンボルとして、更に多くの花が咲きますよう櫻子のことを今後も見守っていけたらと存じます。

在イタリア・チェルタルド市
日伊櫻の会会員 稲葉美代子

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下記の、植樹されたころの櫻子と比べると、本当に大きくなったことがわかります!

チェルタルドの櫻守であられる稲葉さん、ご連絡を大変ありがとうございました。

トスカーナ・チェルタルドからの櫻だより

群馬県甘楽町と姉妹都市であるトスカーナ・チェルタルド。
『デカメロン』の作者、ボッカッチオの生誕の町として有名です。
チェルタルドに住む本会会員・稲葉美代子さんより、心温まる櫻便りが届きました。

甘楽町はチェルタルド市と文化、教育、経済交流を通じて長年親交を深めていますが、稲葉さんは、この甘楽町のチェルタルド海外駐在事務所所長であられます。

稲葉さん、お便りをありがとうございました。

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厳寒の冬を乗り越えた櫻子の生命力

チェルタルドの風景(写真:稲葉美代子)

日伊櫻の会会員の皆さまこんにちは。

早いもので暦も三月半ばとなりました。私が暮らすイタリアトスカーナ州チェルタルド市では、いつの間にか周辺を囲む丘陵地が一面淡い緑色の草に覆われ、また桃や杏の花々が満開となり春を満喫できる今日この頃です。

そんな中、以前様子をお伝えさせて頂きました櫻子の様子を見に行って来ました。
枝のあちこちから顔を出した緑色の葉々が開いていて、その姿に心から深い感動を覚えました。新しい命の芽吹きのように思えてなりません。また幹や枝も少し太く丈夫になったように感じました。冬眠していたのに不思議です。

年明けより、連日最低気温がマイナス15度を超えるような例年にない極寒の冬となりましたゆえ、大変厳しい寒さに耐え負けずにそれを乗り越えた櫻子の強い生命力。
本当に勇気づけられる私です。

もしかしたら花が咲くかもしれないというほのかな期待を抱いておりますが、そんな夢が叶う日が来ることを願うばかりです。

 

在イタリア・チェルタルド市

日伊櫻の会会員 稲葉美代子

 

櫻子が寄贈されているプレトリオ宮殿(上記写真全て撮影:稲葉美代子)

 

チェルタルドからの櫻便り

トスカーナ・フィレンツエ県のチェルタルド市在住の本会会員・稲葉美代子さんより、櫻便りが届きました。皆様、是非、お読みください。
稲葉さん、ありがとうございました!

 

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心を繋ぐ櫻 ~イタリア・チェルタルド市で育つ一本の苗木~

皆さま初めまして。

日伊櫻の会会員としてお世話になっております稲葉美代子と申します。

イタリア・トスカーナ州フィレンツェ県にあるチェルタルド市に在住しております。

中世の文豪、ボッカッチョ(BOCCACCIO)ゆかりの地であり、小高い丘の上には彼の家や中世時代の面影を今に伝える旧城郭集落が残る歴史豊かなまちですが、そこに一昨年、日伊櫻の会様より1本の櫻の苗木が寄贈されました。その櫻子の様子を皆さまにお伝したいと思います。

櫻子は、旧城郭集落にある14世紀に建てられた、当時の自治都市国家時代の行政・司法庁であったプレトリオ宮殿内にある庭に植樹されました。その庭には、チェルタルド市と1983年より姉妹都市交流を続ける群馬県甘楽町から1993年姉妹都市提携10周年を記念し贈呈された日本のお茶室「甘楽庵」が建っています。

櫻子に込められた願いや希望を心に想う度、この大地に根をしっかり張りこれからも順調に育って欲しいと祈るばかりです。これまで猛暑や度重なる困難な状況下に見舞われましたが、それに負けずに耐え忍び、頑張って生きている櫻子の姿を見るたびに元気と勇気をたくさん貰っている私です。

今年の夏も昨年同様厳しい暑さに見舞われましたが、私と共に水やり等のお世話を懸命にして下さったプレトリオ宮殿の管理人さん達のおかげで、無事に乗り越えることができました。今は冬眠中ですが、先日様子を見に行きました折り、不思議と幹が少し太く丈夫になったような印象を受け、枝からたくさん出ている芽にも力強さを感じました。次期に備え力を蓄えているようです。

私と渡部会長様をはじめ、日伊櫻の会の皆さまを繋げてくれた大切な櫻子の成長を今後も見守っていきたいと思っております。

チェルタルド市は、フィレンツェからシエナ行きの電車で1時間弱の距離です。

イタリアにお越しの際はぜひお立ち寄り下さいませ。日伊友好と心を繋ぐ絆の証、シンボルである櫻子の姿をご覧頂けましたらと願います。

皆さまのお越しを櫻子共々お待ち申し上げます。

在イタリア・チェルタルド市

日伊櫻の会会員 稲葉美代子